TS がまともに再生できない…そんな悩みを解決した話
TSファイルを、パソコンで再生しようとしたところ、思わぬ壁にぶつかりました。チューナーが接続されてるパソコン(TVTest+TVRockインストール済み)では再生出来るが、他のパソコンでは再生出来ない・画像劣化が酷い、などの問題が出てました。
「暗号化されたままの放送(スクランブル放送)」は、そのままでは絶対に再生できません。
※理由は下記に記載しています。
- VLC Media Player → 映らない/真っ黒/音だけ
- Windows Media Player → 昭和のテレビのようにギザギザで劣化
- 画質は良いはずなのに、まともに見られない
録画ファイルのプロパティを見ると、
- データ速度:20Mbps
- フレームレート:29.97fps
- 1080i(インターレース)
- 音声:128kbps
つまり 放送波そのままの TS。 本来なら綺麗に再生できるはずなのに、再生ソフトによっては悲惨な画質になります。
調べても情報は少なく、同じ症状で困っている人も多いはず。 そこで、私が最終的にたどり着いた 唯一の安定解をまとめます。
なぜTS は VLC や WMP でまともに再生できないのか
1. 1080i のインターレース映像だから
TVTest の録画は インターレース(1080i)。 これを正しく処理しないと、
- 横線
- ギザギザ
- ちらつき
- 昭和テレビのような残像
が発生します。
Windows Media Player はデインターレースが弱く、 VLC は TS の構造によっては処理に失敗します。
2. TS は VLC と相性が悪い
- デインターレースが効かない
- ハードウェアデコードが誤作動
- 映らない/真っ黒
VLC で安定再生できないのは “仕様” と言っていいレベルです。
3. WMP はそもそも放送系 TS に向いていない
WMP は TS の解析が弱く、 インターレース映像をまともに処理できません。
結論:MPC‑HC + LAV Filters が最も安定して綺麗に再生できる
TVTest 録画の TS を綺麗に再生したいなら、 MPC‑HC(プレイヤー)+ LAV Filters(デコーダ) この組み合わせが圧倒的に安定します。
- TS の解析が正確
- デインターレース(YADIF)が強力
- VLC より軽くてカクつかない
- TVTest ユーザーの定番構成
- FSUSB2Nなどとの相性が抜群
私の環境では、この組み合わせにした瞬間、 昭和テレビ画質が完全に消え、録画したままの綺麗な映像が再生できました。
MPC‑HC のダウンロード(安全な公式ページ)
MPC‑HC は現在、有志が GitHub で安全にメンテナンスしています。
- MPC‑HC(公式 GitHub) https://github.com/clsid2/mpc-hc/releases
LAV Filters のダウンロード(公式ページ)
LAV Filters は TS のデコードに必須です。
- LAV Filters(公式 GitHub) https://github.com/Nevcairiel/LAVFilters/releases
インストール手順(初心者でも迷わない)
1. MPC‑HC をインストール
GitHub のページから MPC-HC.64bit.x.x.x.x.exe をダウンロードして実行。
2. LAV Filters をインストール
LAVFilters-x.xx-Installer.exe をダウンロードして実行。
これで準備完了です。
MPC‑HC の設定
1. LAV Video Decoder を優先にする

- MPC‑HC を起動
- 「表示」→「オプション」
- 左メニュー「外部フィルタ」
- 「追加」→ LAV Video Decoder
- 「優先する」にチェック
TS は MPC‑HC+LAV Filters で救われる
TVTest 録画の TS は、 VLC や WMP ではまともに再生できないことが多いです。
しかし、
- MPC‑HC
- LAV Filters
この組み合わせなら、 そのままの綺麗な画質で安定再生できます。
同じ症状で困っている方の助けになれば幸いです
暗号化された放送はなぜ再生できないのか
地デジ・BS・CS の放送は B-CAS / ACAS によって暗号化(スクランブル) されています。
■ 暗号化されたままの TS の状態
- 映像データが暗号化されている
- 音声も暗号化されている
- 再生ソフトでは「鍵」がないため復号できない
- そのため 真っ黒・音なし・エラー になる
つまり、暗号化された TS は「鍵がない DVD」を再生しようとしているのと同じ状態です。
なぜ家庭用レコーダーは録画番組を普通に再生できるのか
地デジ・BS・CS の放送は、すべて B‑CAS / ACAS によって暗号化(スクランブル) されています。 そのままでは映像も音声も再生できません。
家庭用レコーダーは、この暗号化された放送を受信した瞬間に、 レコーダー内部の B‑CAS カードがリアルタイムでスクランブル解除(復号) します。
レコーダー内部の処理の流れ
- 暗号化された放送波(TS)を受信
- B‑CAS が暗号を解除(復号)
- 復号済みの映像データをレコーダー内部で処理
- そのまま HDD に保存
- 再生時は暗号化されていないため、普通に再生できる
つまり、家庭用レコーダーに保存されている録画データは、放送の暗号化が解除された状態です。 だから、どのメーカーのレコーダーでも録画番組を普通に再生できます。
では、なぜ録画ファイルだけを抜き出しても PC では再生できないのか
ここが誤解されやすいポイントです。
「暗号化は解除されて保存されているなら、PC でも再生できるのでは?」 と思うかもしれませんが、実際には 再生できません。
理由は、家庭用レコーダーが 独自の暗号化をかけ直して保存している からです。
● 理由1:レコーダーは“メーカー独自の暗号化”を再度かけて保存している
放送のスクランブルは解除されていますが、 そのままの TS を保存しているわけではありません。
各メーカーは録画データを 独自方式で暗号化して HDD に保存しています。
- パナソニック → 独自暗号化
- ソニー → 独自暗号化
- 東芝 → 独自暗号化
- シャープ → 独自暗号化
この暗号を解除できるのは 録画したレコーダー本体だけです。
● 理由2:暗号化解除の鍵が「レコーダー本体」にしか存在しない
PC にはその鍵が存在しないため、 録画ファイルをコピーしても 復号できず、再生できません。
これは DVD/BD にムーブした場合も同じで、 CPRM や AACS といった著作権保護がかかっています。
● 理由3:家庭用レコーダーは“持ち出し再生”を想定していない
家庭用レコーダーは、
- テレビで見る
- 同じメーカーの機器にムーブする
- ダビング10の範囲でコピーする
という運用を前提に設計されています。
PC で自由に再生できるようには作られていません。態です。だから、どのレコーダーでも録画番組は普通に再生できます。


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