1956年（昭和31年）11月、総勢53名の第1次南極観測隊隊員がタロ、ジロを含む22頭の樺太犬と共に東京湾より南極観測船「宗谷」で南極へ出発。1957年（昭和32年）12月、第2次越冬隊を乗せていた「宗谷」が南極付近到着したが、悪天候に見舞われ昭和基地には到着できなかった。
第1次観測隊が1958年（昭和33年）2月に撤収する際、悪天候のためカラフト犬15頭を連れ帰ることができなかった。第2次越冬隊の計画が断念・中止されたため、これらの犬たちは昭和基地に残され、無人となった基地で生き延びるしかなかった。
この決断は、隊員たちにとって非常に苦渋の選択でした。彼らは、愛するタロとジロを含む忠実な仲間を置き去りにすることに、心を痛めていました。しかし、人間の生存を最優先にせざるを得ない状況だったのです。
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それから翌年1959年（昭和34年）の1月14日のこの日、第3次越冬隊のヘリコプターにより、昭和基地上空から南極大陸で1年間置き去りにされたカラフト犬タロとジロの生存が確認された。
タロとジロの物語は、後に映画『南極物語』として描かれ、広く知られるようになった。この映画は、南極の厳しい環境の中で生き抜いた二頭の犬と彼らをサポートした隊員たちの絆を描き、多くの視聴者を魅了した。