9月30日は 【クレーンの日】どんな日?制定目的・意味と制定理由解説!

日本の産業界において、クレーンは物流や建設の要として欠かせない存在です。その安全運用への意識を高めるため、日本クレーン協会(設立:2012年(平成24年)4月1日)とボイラ・クレーン協会(創立:1961年(昭和36年)6月7日)が1980年(昭和55年)に制定。

クレーンは、ものづくりと都市の営みを“持ち上げる力”です。同時に、ひとたび手順や管理を誤れば重大災害につながる力でもあります。
この日を中心に、クレーン関係者全員が安全意識を再確認し、各自の立場で具体的な安全活動を展開するための契機となっています。事業場では特別点検や整備、安全会議の実施、運転技能の向上を目指した講習会の開催など、様々な取り組みが行われています。また、安全関係団体は災害防止への意欲を高める各種イベントを企画し、業界全体で安全文化の醸成に貢献しています。

働く車分解図鑑

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労働安全衛生法の制定と現行クレーン等安全規則の公布は、日本の産業安全史において重要な転換点でした。それまで安全は労働条件の一部として労働基準法で規定されていましたが、発注者、元請、下請といった複雑な関係性を含む現場の実態に対応するため、独立した法体系が必要とされたのです。

「クレーンの日」は、こうした法体系の変革と安全への取り組みの進化を象徴する日となっています。毎年のこの日に、クレーン関係者は過去の事故から学び、未来の安全を誓う決意を新たにしています。

近年、クレーン技術はIoTやAIの導入により急速に進化し、操作性や安全性が向上しています。しかし、最新技術を過信せず、基本的な安全意識と技能を磨き続けることの重要性は変わりません。「クレーンの日」は、技術の進化と人間の安全意識の調和を図る絶好の機会となっています。

全国各地で開催される「クレーンの日」の行事では、優良運転士の表彰や安全技術の研究発表、最新機器の展示などが行われ、業界全体の安全レベル向上に貢献しています。また、一般の方々にもクレーン業界の安全への取り組みを知っていただく貴重な機会ともなっています。

日付は、「クレーン等安全規則」が労働安全衛生法に基づく規則として公布された昭和47年(1972年)9月30日に由来しています。

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