農福連携の推進を通じて、地域社会全体を豊かにし、持続可能な社会の実現を目指している一般社団法人日本農福連携協会が登録。
2024年一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
同協会が推進する「農福連携」は、障害者や高齢者、生活困窮者など、社会的に生きづらさを感じている人々が、農林水産業の生産や加工に携わる取り組みです。この連携は、単に農業分野における障害者支援に留まらず、多様な社会課題の解決に向けた包括的なアプローチとして注目されています。農業の人手不足や高齢化が進行する中、農福連携は新たな労働力の確保に寄与し、地域コミュニティの維持や活性化にも繋がると期待されています。
「農福連携」とは、農業と福祉が連携することで、障害者をはじめとする社会的に弱い立場にある人々が、自信や生きがいを持ち、社会参画を実現していく取り組みです。農林水産業の現場で働くことを通じて、障害者たちは新たなスキルを習得し、自らの可能性を広げると同時に、地域の農業に欠かせない担い手として重要な役割を果たします。これにより、障害者自身の自己肯定感が高まるだけでなく、社会全体が多様性を包摂する環境を育む一助となっています。
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さらに、農福連携の取り組みは、地域社会の人材不足の解決に加え、福祉の概念を広げる役割も果たしています。福祉の対象は障害者にとどまらず、高齢者や引きこもり、生活困窮者、さらには犯罪や非行からの更生を目指す人々まで含まれています。農業を基盤としながら、社会的な孤立を解消し、働く喜びや社会参画の機会を提供する農福連携は、地域の持続可能な発展を支える重要なプラットフォームとなりつつあります。
この取り組みを広めるために、2019年6月に「農福連携等推進ビジョン」が発信されました。このビジョンでは、農業分野における障害者の活躍促進を超えた、よりユニバーサルな取り組みが強調され、他の産業分野へも農福連携を広げるべきとされています。また、支援対象も高齢者、引きこもり状態にある人、生活困窮者、犯罪や非行を犯した人々の社会復帰支援まで広がり、社会全体の包摂力を高めることが重要視されています。
農福連携の理解と関心を高め、より多くの地域で取り組みが拡大されることを目指して制定されました。日付は農作物の収穫時期の秋で英語表記の「november」から「11月=No(ノウ)vember」と「福祉の福(フク)=29日」から由来して11月29日としています。
この記念日を通じて「ノウフク」の理念をより多くの人々に浸透させる日とされています。特に地域農業や福祉サービスが一体となったこの取り組みは、持続可能な社会の構築に向けた新たなモデルとなることが期待されています。
これからも日本農福連携協会は、社会的弱者が働く場を得て生きがいを持つと同時に、地域農業の課題解決に貢献する取り組みを推進し、全国的に展開していくことが求められます。この「農福連携等」の広がりが、新たな価値を生み出し、より多様な人々が包摂される社会の実現に向けて重要な役割を果たしていくでしょう。