最上川の恵みに育まれ、四季折々の自然と歴史が息づく町の山形県西村山郡大江町が制定。
2025年(令和7年)一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
日本三大急流のひとつに数えられる最上川(もがみがわ)は、古来より山形の人々の生活に深く寄り添ってきました。江戸時代に「西廻り航路(にしまわりこうろ)」の重要な内陸水路として利用され、米沢藩や山形藩などからの年貢米や特産品を日本海側の酒田港へと運ぶ物流の大動脈として大いに栄えました。
最上川舟唄は、山形県大江町左沢(あてらざわ)で生まれ、最上川の舟運に携わった船頭たちが舟を操りながら歌った労働歌です。もともとこの地域では、北海道や新潟から伝わった「追分」系統の唄や、酒田追分などが歌われていましたが、昭和初期に渡辺国俊氏と後藤岩太郎氏らの尽力によって、これらの唄や掛け声をもとに新たに編曲され、現在の「最上川舟唄」としてまとめられました。
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最上川舟唄は、山形県を代表する民謡として広く親しまれて、世界三大舟唄(ボルガの舟歌、ホフマンの舟歌※諸説あり)とともに挙げられます。力強く、時に哀愁を帯びたその歌声は、舟運の時代を超えて、今なお多くの人々の心に深い感動を与え続けています。
この記念日制定は、先人たちが命がけで築き上げた舟運文化と、その中から生まれた芸術的価値の高い舟唄を、確実に後世に伝えていく事を目的としています。
日付は毎年6月第4日曜日には「正調最上川舟唄全国大会」が開催され、町民にとってなじみ深い日となっている特別な日であり、それを記念日に制定することでさらにその魅力を全国に発信し続けています。