長野県長野市の食品卸売業の株式会社マルイチ産商(設立:1951年1月8日)と、「かに風味かまぼこ」開発で有名な石川県七尾市の水産加工業の株式会社スギヨ(設立:1962年(昭和37年)1月)が共同で制定。
2025年(令和7年)一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
「スギヨのビタミンちくわ」は、その名の通りビタミンを豊富に含んだ栄養価の高さと、独特の緑色の見た目、そして優しい食感と味わいで多くの人々に親しまれてきました。特に長野県では、製造されたビタミンちくわの約7割が県内に出荷され、まさに「信州のソウルフード」として県民の食卓に欠かせない存在となっていました。

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子どもたちのおやつとして、お弁当のおかずとして、また大人にとっては懐かしい故郷の味として—長野県民にとってビタミンちくわは単なる食品を超えた、心の拠り所とも言える存在でした。
2024年1月1日、新年の幕開けとともに能登半島を襲った大地震。この未曽有の災害は、スギヨの製造拠点にも甚大な被害をもたらしました。地域の復旧・復興が最優先される中、愛されてきた「ビタミンちくわ」の製造は一時中止を余儀なくされたのです。
この知らせは生産量7割を消費する、長野県民に大きな衝撃を与えました。日常の一部として当たり前に存在していたビタミンちくわの突然の不在は、改めてその価値を再認識させる契機となりました。
「ビタミンちくわ」の流通を長年担ってきたマルイチ産商は、消費者から寄せられる「復活を願う声」に応え、スギヨの復旧支援と「ビタミンちくわ」の再開に向けた取り組みを積極的に進めました。
能登の復興を願う長野県民からの応援メッセージは、被災地の人々の心を温め、復旧への力となりました。そして、製造再開に向けた様々な困難を乗り越え、ついに2024年6月1日、「スギヨのビタミンちくわ」は長野県内の店頭に再び姿を現したのです。
この記念日には、長野県民のビタミンちくわへの深い愛情と、能登の復旧・復興に尽力する人々への感謝、そして能登地方のさらなる発展への祈りが目的と共に、食を通じて地域同士のつながりを深め、困難を乗り越える力を次世代に伝えたい——その願いから生まれたこの日は、今や単なる食品の記念日ではなく、支え合う地域社会の象徴となりつつあります。
「毎年6月1日はビタミンちくわを食べる日」として、この記念日を通じて食文化を通じた地域間の絆を育み、災害を乗り越えて前進する力強さを次世代に伝えていきたいという願いも込められているのです。
日付は「スギヨのビタミンちくわ」が、再び長野県内の店頭に並んだ日2024年(令和6年)6月1日を記念日としたもの。