前身となる日本アルミニウム連盟(設立:1978年(昭和53年)5月25日)とする一般社団法人日本アルミニウム協会(設立:1999年(平成11年)4月1日)が制定。
2025年(令和7年)一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
1934年(昭和9年)1月11日、長野県大町市の昭和電工大町工場(現在の株式会社レゾナック・グラファイト・ジャパン)において、日本初となる電解精錬によるアルミニウム地金が製造されました。この歴史的な一歩が、日本のアルミニウム産業の礎となり、以来90年近くにわたり、日本の産業と生活の発展に大きく貢献してきました。
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アルミニウムは地球上で3番目に豊富な元素であり、その特性は他の金属と比較して際立っています。軽量でありながら優れた強度を持ち、耐食性に優れているため錆びにくく、さらに熱や電気の良導体であるという特徴があります。また、何度でも品質を損なうことなくリサイクルできる「永久資源」としての側面も持ち合わせており、初回製造時と比較して再生時のエネルギー消費量はわずか3%程度という環境に優しい循環型金属です。
アルミニウムの利用範囲は実に広範囲に及びます。輸送機器では自動車や航空機、新幹線などの車両に使用され、軽量化による燃費向上や環境負荷低減に貢献しています。建築分野では窓枠やドア、外壁材、内装材として利用され、耐久性と美観を両立しています。また、日常生活においては、アルミ缶や食品トレイ、調理器具、スマートフォンの筐体など、私たちの身近なところで活躍しています。
日本アルミニウム協会が「アルミの日」を制定した目的は複合的です。まず、アルミニウムの優れた特性と環境への貢献度を広く啓発し、持続可能な社会構築における重要性を伝えることが挙げられます。また、アルミ製品の多様性と利便性を紹介することで、消費者の購買意欲を高め、産業の活性化を図る意図もあります。さらに、アルミニウムのリサイクルの重要性を訴え、資源循環型社会への転換を促進するという環境教育的側面も持ち合わせています。
アルミニウムは、軽量化が求められるモビリティ革命や省エネルギー社会の実現、循環型経済の構築など、現代社会が直面する多くの課題解決に貢献できる可能性を秘めています。「アルミの日」を通じて、この魅力的な金属の可能性をさらに広げ、より持続可能な未来へと導く一歩となることが期待されています。
日付は昭和電工大町工場(現在の株式会社レゾナック・グラファイト・ジャパン)で、日本初の電解精錬によるアルミニウム製品が1934年1月11日に製造されたことに由来する。