1980年(昭和55年)、琵琶湖で大規模な淡水赤潮が発生したことを契機に、滋賀県は全国に先駆けて「琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例(琵琶湖条例)」を制定しました。この画期的な環境保全の取り組みを記念し、翌1981年(昭和56年)に7月1日が「びわ湖の日」として制定されました。
この条例は、合成洗剤の使用規制や工場排水の規制など、具体的な施策を含む先進的なものでした。県民の環境意識の高まりと共に、琵琶湖を守る活動は年々拡大。
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1996年(平成8年)7月1日には「滋賀県環境基本条例」が施行され、「びわ湖の日」は条例で定められ、事業者や県民の間に広く周知し理解と認識を深め、翌年1997年(平成9年)からは更に充実した環境保全活動が展開されています。
この日は記念日の枠を超え、滋賀県民の環境意識を高め、日本最大の湖である琵琶湖を「母なる湖」として守り継ぐ象徴となっています。県内各地では清掃活動やシンポジウム、環境学習イベントなどが開催され、琵琶湖と人々の暮らしの関わりを再認識する機会となっています。
豆知識
ちなみに滋賀県民がよく使う「水止めたろか」という脅し文句、実は想像以上にとんでもない破壊力を秘めているんです!この一言には、琵琶湖の水が大阪や京都など下流域の生活を支える重要な水源であるという自負が込められています。
しかし、この冗談には誰も想像していない恐ろしい裏側があります。もし本当に琵琶湖の水を「止めた」とすれば、皮肉にも最初に被害を受けるのは滋賀県民自身かもしれないのです!
琵琶湖の水面は東京湾の平均水面より約84メートル高い位置にあり、もし琵琶湖の水を”本当に止めた”場合、近畿の水がめとしての機能を失うだけでなく、滋賀県の多くの地域が水没する可能性があります。なぜなら、琵琶湖に流れ込む大小さまざまな約460本以上の河川の水は行き場を失い、まるでお風呂の栓を抜かないままお水を出し続けるような状態に!
特に琵琶湖の周辺に広がる湖東平野や湖北平野は、琵琶湖の水面より低い土地が多く、「水止めたろか」が現実になれば、まさに”琵琶湖大洪水”の様相を呈することに。冗談のつもりが、実は県土の水没という大惨事を引き起こしかねない言葉だったんです。
【証明】 この事実は以下のデータで裏付けられます:
- 琵琶湖の水面標高:約84.371m(基準水位)
- 滋賀県の低地の標高:琵琶湖周辺部で60-80m程度
- 琵琶湖への年間流入量:約50億㎥
- 流入河川:460本以上 (出典:国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所データ)