沖縄県那覇市に事務局を置く沖縄県観光おみやげ品公正取引協議会が制定。
2025年(令和7年)一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
ちんすこうは、小麦粉、砂糖、ラードを主原料とした琉球王朝時代から続く伝統的な焼き菓子です。その起源は琉球王朝時代にまで遡り、当初は王族や貴族のみが口にすることを許された高級菓子でした。
中国や日本の影響を受けながら、特別な行事や儀式などでふるまわれていたとされ、その歴史は深く、格式のある伝統菓子です。

スポンサーリンク
その名前の由来については、いくつかの説があります。なかでも知られているのが、琉球方言で「餡子入りの菓子」を意味する**「ちんすー」と、「小さいもの」を意味する「くーる」**が合わさって「ちんすこう」になったという説です。ただし、この説については異論もあり、確かな語源ははっきりしていません。
また、「ちんすこう」という言葉に漢字を当てて「珍珠糕」や「珍寿糕」と表記されることもありますが、これはあくまで当て字であり、正式な漢字表記が存在するわけではありません。このように、「ちんすこう」はその味わいだけでなく、由来や歴史にもさまざまな背景や説がある奥深いお菓子なのです。
サクサクとした食感と、口の中でほろりと崩れる独特な食感が特徴で、ラードの風味が織りなす濃厚な味わいは、多くの人々を魅了してきました。現在では、黒糖やパイナップル、紅芋など様々なフレーバーのちんすこうも製造され、沖縄土産の定番として親しまれています。
2024年(令和6年)8月27日、ちんすこうは農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。この制度は、特定の地域で生産され、その地域ならではの品質や特性を持つ産品の名称を知的財産として保護するものです。この登録により、沖縄県産の正統なちんすこうのブランド価値が保証されることとなりました。
記念日の制定を通じ、地域の人々と訪れる観光客にちんすこうの魅力を再認識してもらい、未来へとその伝統を受け継ぐことが目的です。
日付は「ちんすこう」が地理的表示(GI)保護制度に登録となった日の2024年8月27日から記念日としたもの。