4月23日は 【慶應義塾の創立記念日】どんな日?制定目的・意味と制定理由解説!

慶応義塾の前身は、福沢諭吉が1858年(安政5年)10月に、江戸築地鉄砲洲に開設した蘭学塾(1863年に英学塾に転向)である。

開塾当時、西洋列強の圧力にさらされる日本の未来を憂い、西洋学問を学び広める志を掲げた福澤は、実学と自由な学びの場を築こうとしました。蘭学から英学への転換も果たし、1867年(慶應3年)12月には芝・新銭座(現在の港区浜松町)へ移転。

この時、当時の元号「慶應」を冠し「慶應義塾」と命名。これは、時代とともに学びを進化させる福澤の柔軟さを象徴する出来事でした。

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そして、1871年(明治4年)3月、義塾は現在の三田の地へと移転します。この移転日を太陽暦換算した「4月23日」が、現在の「慶應義塾大学開校記念日」とされ、この日は休校になっている。

ところがこの4月23日説には、一部資料によれば日付の明確な記録がなく、後年の記録整理や慣例的な解釈に基づくものとする見方も存在します。実際に、移転の具体的な日付を示す一次史料は確認されておらず、義塾の長い歴史のなかで「開校記念日」としてこの日が選ばれ、定着していったと考えられるのです。

この曖昧さもまた、慶應義塾の歴史の奥行きを物語る一幕。決して一点の記録に縛られることなく、福澤諭吉の「独立自尊」の精神と、時代の風を受け入れる柔軟さを今に伝えていると言えるでしょう。

現在では慶應義塾大学は日本を代表する私立大学として、その伝統と革新のバランスを保ちながら、グローバル社会における知の拠点としての役割を果たし続けている。福沢が小さな蘭学塾を開いた1858年から160年以上の時を経て、その教育理念は今なお日本の高等教育の指針となっている。

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