1985年(昭和60年)12月、警視庁は「110番の日」を制定し、翌年の1986年(昭和61年)より実施することを決定しました。目的は、国民に110番通報の重要性と適切な利用方法を広く知ってもらうことにあります。
日本の警察システムにおける緊急通報用電話番号、110番は、第二世界戦後における警察制度の改革の一部として誕生しました。1948年(昭和23年)10月1日、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)からの申し入れを受け、国家地方警察(現在の警察庁)と逓信省(現在の総務省)が協議して、110番制度が始まりました。
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110番は、警察に緊急事態を通報するための電話番号です。事件や事故、災害などの緊急事態に遭遇した際、迅速な通報が被害の拡大を防ぎ、人命を守ることにつながります。しかし、いたずら電話や間違い電話などの不適切な利用も後を絶たないのが現状です。「110番の日」は、こうした問題の解決を図るとともに、110番の役割について国民の理解を深めることを目指しています。
110番は、国民と警察を結ぶ重要な「安全のホットライン」です。「110番の日」を通じて、その役割と適切な利用方法への理解が深まることで、より安全で安心な社会の実現につながることが期待されています。私たち一人ひとりが、110番の意義を認識し、緊急時には適切に利用することが大切です。「110番の日」は、そのことを改めて考えさせてくれる、意義深い記念日としています。
日付は、110番を日付に置き換えると1月10日となることから選ばれました。