二十四節気のひとつ。梅雨の終わりが近づき、青空が広がり始める7月7日頃。この日は二十四節気の「小暑(しょうしょ)」です。「小暑」とは、その名の通り「まだ小さな暑さ」を意味し、本格的な暑さを迎える「大暑」の前段階として位置づけられています。
古来より日本人は自然のリズムを細やかに観察し、季節の移ろいを二十四に分けて捉えてきました。小暑は、太陽黄経が105度になる時を指す節気。梅雨の湿った空気が少しずつ晴れ渡り、夏の陽射しが強くなり始める時期です。
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この頃から夏らしい蒸し暑さが本格化し、朝夕でさえも涼しさを感じることが少なくなります。空には入道雲が盛り上がり、夕立が訪れることも。蝉の鳴き声が聞こえ始め、夏の風物詩である朝顔や向日葵が美しく咲き誇る季節でもあります。
小暑を迎えると「暑中」に入ったとされ、日本の風習では暑中見舞いを送り始める時期とされています。かつては手書きのはがきを送ることが一般的でしたが、現代ではSNSやメールで季節の挨拶を交わす人も増えています。
また、七夕祭りもこの時期に重なり、日本各地で星空を見上げながら願い事をする風習が今も大切に受け継がれています。
農業においては、田んぼの水の管理が重要になる時期。稲の生育も本格化し、農家の人々は夏の暑さと共に働く日々が続きます。
小暑は、梅雨の湿気と夏の暑さが入り混じる独特の季節。日本の四季の豊かさを感じながら、少しずつ訪れる夏の訪れを楽しみましょう。