大阪府岸和田市で、苔を使った地球温暖化防止の活動を行っている日本苔緑化研究所が制定。
2025年(令和7年)一般社団法人日本記念日協会に制定・登録。
研究所所長の泉原一弥氏が1996年6月19日に考案した「やぁね、こけちゃっかー(屋根苔着車)」は、環境保全と都市緑化の新たな可能性を示す革新的な取り組みです。
この特殊な車両は、屋根全体にスナゴケという生命力の強い苔を敷き詰めています。スナゴケは日本の荒地や岩場に自生する在来種で、乾燥に強く、メンテナンスが比較的容易な特性を持っています。屋根に載せられた苔は走行中も光合成を行い、二酸化炭素を吸収しながら酸素を放出し続けるという環境貢献を実現しています。

スポンサーリンク
泉原氏はこの取り組みを通じて、日常生活の中での身近な緑化の可能性を示すと同時に、都市のヒートアイランド現象の緩和にも効果があると提唱しています。
この取り組みは単なる車両の緑化にとどまらず、建築物の壁面や屋上緑化、公共空間での苔を活用したデザインへと発展し、持続可能な都市環境の創出に貢献しています。
日本には古くから「苔庭」という伝統があり、寺院や庭園で美しい苔の景観が大切にされてきました。泉原氏の革新的な取り組みは、この日本の伝統的な植物への敬意と現代的な環境問題の解決策を見事に融合させた好例といえるでしょう。
「やぁね、こけちゃっかー」の取り組みは、苔の持つ環境保全機能や、都市緑化における可能性について、より多くの人々に関心を持ってもらうことを目的として、身近な生活空間に緑を取り入れることの重要性と、小さな一歩が環境保全につながる可能性を私たちに教えてくれています。
日付は「やぁね、こけちゃっかー(屋根苔着車)」が誕生した1996年(平成8年)6月19日に由来しています。