1673年5月19日(延宝元年4月3日)、黄檗宗の開祖として知られる隠元隆琦(いんげん りゅうき)が入寂(にゅうじゃく)しました。彼の名は、現代の私たちの食卓に欠かせないインゲンマメと深く結びついています。※入寂は仏教用語で、主に高僧や僧侶が亡くなることを指します。
隠元隆琦は1654年(承応3年)、明朝から日本(長崎)に渡来した際、数々の文物とともにインゲンマメの種子を持ち込んだとされています。しかし、実はこの豆の旅路はさらに壮大なものでした。インゲンマメは、はるか中南米のメキシコやアンデス地域が原産。スペインやポルトガルの大航海時代に一度ヨーロッパへ渡り、その後シルクロードを経由して東アジアへ、という長い道のりを経て日本にたどり着いたのです。
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現在では、煮物や和え物など、日本の伝統的な食文化に深く根付いており、栄養価も高く、特に良質なタンパク質や食物繊維を含む健康食材として重宝されています。なお、西日本の一部地域では別種のフジマメを「インゲンマメ」と呼ぶことがありますが、これは民間での呼称の混同によるものです。
インゲンマメ(学名:Phaseolus vulgaris)は、メキシコや南米アンデス地方を原産とするマメ科の食用豆です。