4月11日は 【メートル法公布記念日】どんな日?制定目的・意味と制定理由解説!

1921年(大正10年)4月11日のこの日、改正「度量衡法(どりょうこうほう)」が公布され、長く使われてきた伝統的な尺貫法からメートル法への完全移行が法的に定められたのです。

当時の日本は、明治維新から半世紀を経て、国際社会との関わりを深めていました。科学技術の発展や国際貿易の拡大に伴い、世界標準であるメートル法の採用は時代の要請でもありました。それまでの日本は尺・貫・勺などの伝統的単位と、メートル・キログラム・リットルなどの国際単位が混在する状況にあり、この二重構造が商取引や科学研究において混乱を招いていました。

計測の科学

スポンサーリンク

しかし、この改正は大きな反対に直面することになります。特に、伝統的な尺貫法に慣れ親しんでいた商工業者や一般市民からの強い反発がありました。尺貫法は日本の生活や文化に深く根付いており、建築や織物業など多くの産業で使用されていたため、急激な変更は混乱を招くと懸念されたのです。

結果として、この法律は公布されたものの、その施行は無期延期となりました。完全なメートル法への移行は、1959年(昭和34年)まで待つことになります。土地に関する尺貫法を用いないようになったのは、1966年(昭和41年)3月31日以後である。

度量衡法は、単なる計測単位の規定だけでなく、計測機器の構造基準や検定制度、事業者の資格要件なども定めた包括的な法律でした。これは現代の計量制度の基礎となり、その後の日本の産業発展に大きく貢献することになります。

タイトルとURLをコピーしました